ショッピング・免税制度
デューティー・フリー・ショッピングとは
デューティー・フリー・ショッピングとは、免税価格で商品を購入すること。たとえばハワイのデューティー・フリー・ショップなどで、お土産のお酒やたばこを購入すると、街中のスーパーなどで買うのに比べて、免税分値段が安くなります。
タックス・フリー・ショッピング(VAT払い戻し制度)とは
ヨーロッパなどで買い物をすると、料金にはすでにVAT(付加価値税)が含まれています。日本の消費税に相当するこのVATは、旅行者は支払う必要のない税金。世界の多数の国でこのVATの払い戻し制度があるので、出かける国にこの制度があるかどうかを出発前にチェックしておきましょう。手続きに従ってリファンド申請すると、価格に含まれていた税金分が戻ってきます。
リファンドの手続き方法
- 1. 「TAX FREE SHOPPING」マークのあるお店で買い物をします。
- 支払い時に、パスポートを提示しながら「タックス・フリー・ショッピング・チェック・プリーズ」と店の人に一言。お店の人からリファンド・チェック(免税書類)とレシートが渡されるので、名前など記入事項に誤りがないか、確認します(レシートはクレジットカードの明細とは異なります)。
- 2. 最終出国時に税関で「輸出証明スタンプ」をもらう
- 出国税関(EU圏では最終出国税関)でパスポート・未使用の購入商品・リファンドチェックレシートを提示し、確認スタンプをもらいます。購入時にシールを貼られた商品は開封しないこと。
- 3. リファンド申請方法は、次の4通り
-
- 現地空港のキャッシュ・リファンド・カウンターでキャッシュで受取り。
- 成田・関西空港の各キャッシュ・リファンド・カウンターで日本円(当日の為替レートが適用)で受取り。
- 現地で受取方法を選択した上、専用の封筒に入れポストに投函。
帰国後、約2~3ヶ月でクレジットカードの口座に入金されるか小切手が自宅に郵送されます。
※郵便事情により途中で紛失してしまう恐れがありますので、(1)(2)をおすすめします。 - グローバル・リファンド社のマークがついたお店で購入して、リファンドチェックを申請し、出国税関でスタンプをもらった
ものは、帰国後、日本オフィスに必要書類を郵送すると、到着後約2週間で指定口座に振り込みされます。
主要国のVAT(付加価値税)
国名 | ショッピング 最低購入金額 |
最高払い戻し率 (タックスフリー) |
税金の呼び名と特徴と申請期限 |
イタリア | EUR154.94 | 2%~14.5% | IVA(付加価値税)は靴・衣料品・生地製品に20%、食料品に10%、特殊食料品4%課税。1店舗での買い物が税金込みの店頭表示価格で154.94ユーロ以上の場合は免税手続き可能。購入日より3ヶ月以内に申請。 |
---|---|---|---|
フランス | EUR175.01 | 8%~12% | TVA(付加価値税)は食料品や絵画など一部を除く商品に19.6%課税。1店舗で同日の買い物が175.01ユーロ超の場合免税手続きが可能。購入日より6ヶ月以内に申請。 |
イギリス | GBP30 | 3.2%~14.89% | VAT(付加価値税)は食料品、書籍、子供衣料を除く商品に17.5%課税。1店舗での買い物が30ポンド以上の場合(各店買い物の基準額や条件は多少異なる)免税手続きが可能。申請期限なし |
スペイン | EUR90.15 | 2~13% | IVA(付加価値税)は一般16%、食料、眼鏡7%課税。1店舗での買い物が90.15ユーロ以上の場合免税手続きが可能。購入日より5年以内に申請。 |
ドイツ | EUR50(19%) EUR25(7%) |
2.5%~14.5% | MWST(付加価値税)は一般19%、食料、書籍7%課税。1店舗での買い物が25ユーロ以上の場合、 免税手続きが可能(店によって免税設定額が異なる)。レシート添付が必要。購入日より4年以内に申請。 |
オーストリア | EUR75.01 | 4.3%~15% | MWST(付加価値税)は一般20%、食料、書籍10%課税。1店舗での買い物が75.01ユーロを超える場合免税手続きが可能。購入日より3年以内に申請 |
韓国 | KRW3万 | 3%~8.18% | VAT(付加価値税)は、書籍を除く商品に10%課税。1店舗(デパートでは合算可)での買い物が3万ウォン以上の場合は、免税手続きが可能。購入日より3ヶ月以内に申請 |
シンガポール | SGD100 | 1.34%~4.38% | GST(付加価値税)は一般5%課税。1店舗での買い物が100シンガポールドル以上の場合、免税手続きが可能。申請期限設定なし。 |
2007年2月現在
Q&A
- 国境越えをする列車、免税手続きはどこで?
- 国境が陸続きのヨーロッパ。EUとEU圏外の国境を列車で旅している場合は、あらかじめ列車の車掌に免税手続きをしたい旨を伝えると、その列車に乗り込んでいる税関係員を連れてきて、列車内で手続きをしたり、国境で下車して税関で手続きをします。言葉が心配な人は、VAT書類を提示すればスムース。
- アメリカの税金はどうなっているの?
- アメリカの場合、デューティー・フリー・ショップはあっても、ヨーロッパのようなタックス・フリー・ショップはありません。デューティー・フリー・ショップ以外で買い物をする際には、旅行者も米国人と同様に州税を支払うことになり、税率は各州によって異なります。
- 税関での注意点があれば教えて!
- 最終出国時に税関で輸出証明スタンプをもらわないと、リファンドは受けられないので絶対に忘れないこと。購入商品をすべて見せることができない場合はスタンプがもらえないこともあるので、スーツケースに入れたまま預けてしまったりしないように。また、品物は未使用であることが条件なので、包装したままにしておくこと。
- 税金分きっちり戻ってくるの?
- 買い物をしたお店によっては代行会社が手続きをして、手数料を取るところも多いので、税金分がそっくりそのまま返金されるとは限りません。リファンドの受取り方法を小切手にした場合、その小切手を現金化するために銀行に行くと、換金手数料をとられてしまうため、かなり目減りしてしまいます。帰国後すぐに空港カウンターでキャッシュ・リファンドを受けるのがおすすめ。
- 荷物を宅配便で送った場合、免税される?
-
外国で買った商品を、宅配便で日本へ送る場合は、別送品手続きを忘れずに。単なる宅配便として送ってしまうと関税がかかりますが、別送品扱いにすれば、携行品と合わせて免税枠内であれば税金がかかりません。手続きは以下の通り。
- 宅配業者の現地オフィスに電話をしてホテルまで取りに来てもらいます。
または、大型店など宅配業者と提携している場合はその場で引き渡し。この時に、荷物や送り状などに「別送品(Unaccompanied Baggage)」と記入することと、受取人を本人にすることを忘れないようにします。 - 帰国便の機内、空港カウンターのいずれかで、「携行品・別送品申告書」を2枚もらって必要事項を記入します。宅配業者の現地オフィスで作成した場合は不要。その2枚の申告書を、日本帰国時に空港の税関に提出し、確認スタンプを押してもらいます。2枚のうち1枚を提出、1枚は自分の手元に保管。入国手続きが済んだら、成田ならGPA、関空ならPASCOなどの別送品申告書受付カウンターに申告書を預けます。その他の空港の場合は、日本の宅配業者に郵送などで提出。後日、自宅に荷物が届きます。
- 宅配業者の現地オフィスに電話をしてホテルまで取りに来てもらいます。